いつもと変わらない一日だった。用事を済ませたり、街ですることを見つけたりしていた

リュウはバス停から通りを歩いていた。街の喧騒、明るい午前中の日差し。本格的な秋を迎え、お気に入りのスカジャンを着ていた。

しかし、今日はいつもと違っていた。

リュウの背後から、バイクのエンジン音が近づいてくるのが聞こえ、声がした。「ヘーベビー、一緒に乗ってかないぜ?」

リュウが振り返ると、ヘルメットの後ろから鋭い目つきが見えた。

 

ケンがいた。

 

大型のカワ⚪︎キのバイクにまたがり、赤い革のバイカーズジャケットを着ていた。リュウは近づいて挨拶をした。

いつもどこからともなく現れる。まるで魔法のようだ。どうやって俺を見つけるのか、わからない

ケンはリュウの手を握ろうと拳を差し出した。リュウも同じように拳を握り返した。ヘルメットを脱ぎ、微笑んだ。

ケンに会うたびに心が弾む。

挨拶を済ませた後、ケンが最初に発した「一緒に乗ってもいいけど、場所が近いから歩いた方がいいよ」リュウが答えた。

ケンは最初、リュウが何を言っているのか分からなかった。

「え? あ、うん、いいよ」

リュウが得意とする気まずい沈黙を破るために、ケンはリュウの腕に赤いものが揺れているのに気づいた。

「ん?ハチマキが腕に巻いてあるか」とケンは信じられないというように瞬きした。

ケンがゆるゆると端を引っ張っているのを見て昔に「KEN」と書かれたそれを渡したものだと確認した。名前の周りは特に擦り切れていたが、リュウは最後の印を洗い落としたくなかった。

リュウは笑顔で「身につけていないと何か変な感じがする」

ケンは赤いリボンから目を離さない。「いい考えだぜ」

用事の前にリュウはケンを連れて街に来たときに一番最初に食べに行くお気に入りのそば屋へ。

「毎日麺を打ち立てで提供してくれるぞ。そばの実を自家製粉しているだよ!」とリュウは興奮気味にケンに説明した。ケンがメニューに目をやったので、リュウは 

「手仕事をしたお礼に、そば打ちを習う機会があった。でも、自分では同じ道具や粉の種類を使ってそばを打つことはできないけどね」とリュウは得意げに微笑んだ。

「もっと仕事が増えるってだ。お前と同じだね、リュウ」ケンは笑った。

麺、出汁、そしてさまざまな付け合わせが目の前に並べられると、リュウは箸を割ってすぐに最初のひとくちにかぶりついた。 顔がぱっと明るくなりひとくちを食べ終える前に、

「美味しい…美味しいだろう? 麺の食感は絶妙な歯ごたえで、スープをほどよく吸い込んで…」

ケンは丁寧に、鴨肉とネギをひとくち食べた。

「おぉ、本当に美味しい」

ケンは食べ続け、リュウは期待を込めて彼を見つめた。

鴨肉はどのように調理されているのか? ネギはどのように鴨肉と相性が良いのか?

リュウは尋ねたかったが、ケンはぼんやりと静かに丁寧に食べ続け、表情はほとんど変わらなかった。

 

どう思っているのか…?

 

「美味しいって言ってたぜ?もっと食べろよ」と、リュウがいつも通りガツガツと食べないことにようやく気づいたケンが言った。

リュウは一瞬ケンを睨みつけたが、悔しそうに音を立てて麺を啜った。

「せめて麺ぐらい音を立てて啜れよ!音を立てて啜れ!」とリュウが爆発した。

「えっ⁉︎」とケンはびっくりした。

 

 

リュウとケンは神社に戻る前に、リュウがやりたいと思っていたちょっとした用事を済ませるために、街中をぶらぶらと歩き回っていた。

駐車場まで歩きながら、ケンは再び尋ねた。「オレのバイクで帰る? アメリカに遊びに来ていた頃みたいに。

リュウは頷きながら空を見上げた。「あの頃と同じように暗くなってきたね。

ケンは考えようとした。「うん、そうだな…」

車や街灯が目の前を流れていく。涼しい空気が体全体を包み込み、胸に感じる温かさ以外は何も感じない

それはリュウにとって懐かしい思い出だった。

リュウはヘルメットをもう一つ差し出すケンが少し落ち着きなく見えることに気づいた。出口に向かってゆっくりとバイクを走らせながらリュウはなぜケンが静かなのか不思議に思った。

「おい!自転車に二人乗りはダメだ!」と近くの駐車場の係員が叫んだ。

ケンは、予想していたかのようにため息をついた。

 

 

自転車は置いてきて、バスでリュウの家に戻ることにした。

リュウは腕組みをして静かに座っていた。隣のケンは肩がこっているようだった。他の乗客がケンの顔が貼り付けられた壁の広告にちらちら目をやり、見返しているのが感じられた。中にはスマホで写真を撮る人もいた。

 

 

神社に到着する頃にはほとんど陽が傾いていた。心地よい風が吹き近くの木々が揺れ葉が擦れ合う柔らかな音が響く。

リュウはケンを直接自分の部屋に案内し、自分は神社のスタッフに買ったものを届けにいった。

部屋に戻りながら、リュウは微笑みながら襖の前で立ち止まった。

ドアを開ければ、ケンがそこにいる

案の定、玄関に足を踏み入れるとケンは縁側の縁に腰掛けて庭の方を見ており上着と手袋はすでに脱いでいた。 リュウは背中の筋肉に薄手の生地が張り付いているのが見えた。

いつからケンの背中はこんなに広くなったのだろう?

ケンは振り返りリュウが上着と頭に巻いていた布を取るのを見ていた。

「昔を思い出しますか?」とリュウが尋ねた。 ケンは髪を風になびかせながら庭の方を振り返った。

「ああ、いい場所を見つけたな」

リュウは縁側の縁までやって来て肩を並べた。「日本でまた稽古ができるのは嬉しい。ここほど心が落ち着く場所はない」

ケンは笑った。「やっとここに落ち着く気になったのか? 俺たちも年を取ったもんだな」

リュウはこれを悪く受け取った。

ここに落ち着く?

リュウは珍しくどもりながら言った。「俺の道を歩む。俺に挑んでくるヤツは誰であろうと受けて立つ。意外かもしれないが、挑戦者はたくさんいる。」それでもまだ自分の言いたいことが伝わっていないと感じたのか、リュウは続けた。「俺がここでトレーニングを終えるまではまた旅に出る。」

「わかった、わかったよ! 別に深い意味はねえよ」とケンが笑いながら答えると、リュウの肩に肩をぶつけてニヤリと笑った。「リュウ、変わってなくてよかったぜ」

リュウは力を抜いた。

ケンがどんなに変わっても、ケンがケンで嬉しい

ケンはリュウの小さな笑顔を見てもう怒っていないことを確認した。 思わず二人のやり取りに大笑いしてしまった。 しかし、リュウは笑いをこらえているように見えた。 ケンは顔をまっすぐにしてみせたがにやけてしまうのを隠しきれない。

何を考えているだろう?

気まずい沈黙の後、ケンは立ち上がりジャケットを手に取った。「お前に渡したいものがあって探しに来たんだ」

リュウは立ち上がり部屋に入った。小さなテーブルに座った。「そうなのか?」ケンはリュウのところまで歩いて行きテーブルの向こう側に座る代わりに、リュウの後ろに座った。

あっ...

リュウは固まった。ケンが彼を抱きしめたからだ。彼は気づかずにはいられなかった。

いい匂い、ケンは

ケンはリュウに白紙の箱を見せた。リュウにはそれが何なのか見当もつかなかった。リュウがそれを受け取ると、ケンはリュウの肩に頭をもたせかけ、リュウが箱を開けるのを微笑みながら眺めていた。

箱の中には書類とワイヤー、そして…ガラスと金属の薄い板が入っていた。

「これは…ケイタイか?」

「ああ」

リュウは彼の方を向いて、テーブルに置くように手で合図した。「俺は...」

ケンはすばやく彼を制止しリュウの手を握った。「リュウ...受け取ってほしいだよ」

リュウは固まったがケンは手を離さなかった。「お前にとってはオレがどこからともなく現れたように見えるかもしれねえ。まるで魔法のように」ケンは顔をしかめた。「でも、お前を見つけるのにどれだけ苦労したか分かるかい?お前がいる場所を突き止めるのに何週間もかかったんだよ」

ケンの手がリュウを強く握った。「お前を見つけられただけでもラッキーなんだ!」

リュウは彼の方を向いた。ケンの目はスマホに釘付けだった。

ケンは俺がこういうことに興味がないことを知っているのに、でもっ

ケンはようやく視線を戻した。

この目は、俺に取ってくれとせがんでいる

「お願いがあるの…オレのことを考えるときは、このスマホをチェックして。オレが電話やメールをしたかどうか確認して。見つけ方を教えてあげる」

ケンの顔はさらに綻び始めた。リュウの目は大きく見開かれた。

ケン...

リュウは携帯電話に視線を戻しその顔が黒いガラスに映し出された。

こんなに難しいなんて知らなかった。お互いを見つけられたことが魔法のようだった。人ごみの中で彼を見つけると胸が張り裂けそうになる。お互いを見つけたとき運命だったと感じた

リュウはケンに身をゆだねた。ケンは驚いて小さくうめいた。しかし、リュウにも寄り添い腕をリュウの腰にしっかりと回した。

 

だって、俺たちだったから

 

リュウは考えから抜け出し、ケンをがっかりさせながら体を起こし、急に興味を示して電話を見た。

「どうやって使うか見せてくれる?」

ケンの苛立ちは優しい微笑みに変わった。

 

 

天井のライトが外の闇に明るく照らされていた。「……分かるか?」ケンが尋ねた。

「うん…」

「教えたことをメモしてボックスに入れた。……もし連絡がつかないときのために」

リュウは満足そうに微笑んだ。思わず、またケンの腕に体をゆだねた。ケンの体が動いた。腕を回そうとして。

リュウは新しいおもちゃに夢中だった。

これがあればいつでも話ができる。なるほど

唇が首筋に触れる直前に、リュウはケンの髪が頬に触れるのを感じた。「ねえ、リュウ…」耳に再びキスをし、上唇が端に沿って引き離される。「明日出発しなければならねえし…」

リュウはケンの方を向き、唇を押し付けた。驚いたリュウの口の中に舌を入れた。貪るようにキスをし、ピシャピシャという音と彼の緊張した息が部屋に響いた。

ケンはキスから離れ、鼻と鼻が触れ合ったまま「恋しかった。最近リュウのことがずっと気になって、ストレスだった」

リュウはキスを慎ましく返した。彼の体はケンにより近づいた。ケンがここにいるまでいかに恋しかったか気づかなかった。

ケンはリュウの弓なりに反った背中をちらりと見た。大きな尻が知らず知らずのうちに宙に浮いていた。

この携帯がケンがそばにいないときに彼がいかに恋しいかを思い出させるだろうか?

キスを再開しながらケンはリュウのシャツをたくし上げた。

まあ、後で考えよう

リュウのズボンを脱がせ、ケンは開いた背中から手を滑らせて尻を掴んだ。リュウは身を反らせ、その手はひんやりとしていた。彼は優しくケンの口に息を吹きかけた。

 

ケンは今ここにいる

 

布団を広げるとリュウはケンの熱心な手のおかげで裸になった。ケンは彼の両脚の間にしゃがみ込み、目の前に広がる大きな身体を鑑賞した。タートルネックを脱ぎきつめのパンツのホックを外して半勃ちのちんぽを外気にさらした。両手をリュウの太ももに添えて半勃ちの男根を数回しごいた。リュウの表情は変わらなかったが、ケンの力強い手で引っ張られるのを心地よく感じていた。

ケンは身を乗り出して再び口づけをする前に、顎にキスをした。 手のひらでリュウのおっぱいを包み込み、強く揉んだ。 ケンは乳首を指でつまんだり引っ張ったりしてリュウの背中を弓なりに反らせた。 そして、それを口に含んで乳首を吸ったりつねったりした。 リュウの太ももが、それに応じてケンの体に押しつけられた。

ケン、本当に会いたかったよ…

リュウは男根に押しつけられたケンの温かいちんぽを感じ、息が詰まった。視線を落としズボンと下着を下ろし、そして、ケンの両手は二人の男根を握り先端を強く握りしめた。

「んっ…」リュウの顔がわずかに歪み腰が小刻みに動いた。

ケンが温めたいのは知っているけど、今、中にいてくれたらいいのに…そう思うと少し恥ずかしい気持ちになった。ケンとずっと一緒にいたいのに

ケンは反応にやる気を起こし同じ手の動きを繰り返しリュウの顔をじっと見つめた。リュウは動かず呼吸に集中しながらケンからの視線に応えた。自分の体が熱を発しているのを感じリズムが乱れた。

やり過ぎだ。こんなに長い間ずっと…このままだとすぐに終わってしまう…

「ケン…」リュウはそう言いかけたが、何を言えばいいのかわからず口をつぐんだ。

ケンはリュウが何を期待しているのかわからず困惑した。リュウは腕を掴んでいたし、リュウの腰がケンのちんぽを擦るのを手伝っていた。それだけで十分な反応のはずだがリュウの穏やかな表情は別のことを物語っていた。

「I want to see more…」ケンは再びリュウにキスをする前に英語でつぶやいた。

ん?今のは…?

リュウの落胆をよそにケンは離れた。

ケンは立ち上がり残りの服を脱ぎ始めた。リュウは座ったまま再びケンに抱きしめられるのを待った。

「ねえ、リュウ…」

ケンはリュウの前に歩み寄った。優しくちんぽを撫で根元に手を置いた。もう片方の手はリュウの頭を撫で短い髪の毛を掴めるくらいまで押し上げた。

なるほど

リュウはケンの太ももに寄りかかりながら膝立ちになった。ケンの手が離れたところをすかさず握り、すぐに亀頭を口に含んだ。舌を恥ずかしそうに伸ばし裏スジをなぞる。そして、一気にケンのちんぽの根元まで頭を沈めると、ケンは驚きの声を上げ、リュウの首の後ろの毛を強く握りしめた。

リュウはケンが自分の口に優しく突き入れるペースに合わせて、咽頭反射を試した。ケンが自分の体を必死にコントロールしているのがわかった。ケンは頭を傾け、目を閉じてリズムに集中し、息を殺して唸りを上げた。やがて部屋には、濡れた突きと、口から唾液が漏れないようにしているリュウの小さな呻き声が響き渡った。

ケンはようやく下を向いて自分の成果を確認しリュウが自分を見返しているのに気づいて驚いた。長いまつげが美しい意志のこもった明るい茶色の目を覆っている。その目が次に何をしようとしているのかを見るためにケンの腰はさらに少し動いた。リュウは後ろにのけぞり目を閉じて唾液を飲み込もうとしたがうまくいかなかった。そのたびに口角から涎がにじみ出てケンは事態を理解し、リュウの頭の後ろを引っ張って素早く離れた。ちんぽは重力に逆らって揺れ濡れて滴っていた。

「やり過ぎないぞ、バカ!息継ぎが必要になったら、息継ぎして…」

でも、君が早く満足すれば、俺たち早く一緒に…

リュウはケンの言うとおりにして、座って息を整え、溜まった鼻水を拭いた。片腕で背後から支えられながら、脚を開き、おっぱいと腹をケンの眼下に突き出した。彼はひどく乱れていた。

休みたいとは思わない。今にも破裂しそう…

「ただ…ケンが欲しい…」息を整えながら言った。

ケンは一瞬固まった。涙を浮かべたリュウのその言葉を聞いた(休みなくフェラチオのプレッシャーから)あまりにも衝撃的だった。すぐに自分のレザージャケットまで歩いて行き、トラベル用ローションを手に取った。(もちろん、リュウとやるつもりならいつも準備万端だった)リュウのもとへ戻る間手にローションをたっぷり塗りたくった。リュウの足の間に身を支えかがみ込んでキスをしながら自分の穴を準備した。

もう少し… 

ケンが突き刺したり伸ばしたりするのをリュウは耐えた。 これがリュウが一番嫌いな部分だった。 またもや、呼吸に集中し顔を動かさないようにした。 

同じじゃない… 

ケンの手は他の場所では電気を帯びているように感じるのにこの部分がもどかしいのは次に何が起こるか分かっているからかもしれない

リュウはちらりと顔を上げ、ケンが自分を見つめているのに気づいた。目をそらした。ケンは自分と同じくらい焦っているように見える。

リュウはケンの腕を握った。「ケン…」と、足をケンに巻きつけた。「いいから…」

ケンは承諾した。先端がリュウの穴を見つけリュウが声を上げないまま自分の足をケンのお尻に置きそのまま進んでいった。リュウの眉がわずかに動いた。ケンが自分のちんぽでリュウを押し広げているのを感じたのだ。落ち着いた表情とは裏腹に、リュウは興奮していた。ケンの肩に腕を回し首のくぼみに顔を埋めた。

これが一番いい。ケンと一体になって、自分を受け入れているのを感じる。迎え入れる。そして、同じようにあたたかい気持ちにしてくれる。リュウの思考は加速していた。

ケンが頭を布団に押し戻し顔が見えるようになった。「隠さないで」と囁いた。

リュウは理解できなかったが本能的に従い顔を背け、口を覆うように手を置いた。ケンはゆっくりと挿入しじっと見つめた。リュウは息を殺して指の背に温もりを伝えた。ケンにちんぽでマッサージされながら考えに耽っていたかったのだ。

するとケンが動きを止めた。

リュウは顔を上げ目にしたものに驚いた。なぜ彼はイライラしているように見えるのだろうか?

リュウの視線に不意をつかれたケンは再びゆっくりと腰を前後に動かしより強い突きへと移行した。しかし、リュウの顔を研究するように彼を見下ろした。

「気持ちいい?」とケンが尋ねた。

「ん?」 

ここまできたかったのは自分なのに……どうしてそう思うだろう?

リュウの筋肉の痙攣で先端が締め付けられケンが小さく呻いて顔を歪めた。

その感覚が去ると、「オレとやるの、好き?」

え? もちろん

「……俺……あっ」 ケンに荒々しく突き入れられて、思考が止まった。

「まるで早く終わらせてみたいだ」

リュウは自分が聞いていることが信じられなかった。こんな状況で、こんなことを言うなんてっ

どうしてそんなことを考えるの?

リュウは手を伸ばして、ケンと目を合わせるために、ケンの髪をかき分けた。「どうした?」

ケンはリュウの触れる手を振り払うように頭を振り視線をそらした。しかし、すぐに眉根を寄せた表情からあきらめにも似た表情に変わった。リュウの肩に頭を垂れそのまま小さなパルスを送り続けた。じっとしているよりは心地よかった。「すまん、そういうつもりじゃなかった。ただ、昔を懐かしんでるだけさ」

ケンはゆっくりと引き抜いた。2人とも失望の声を上げた。ケンはそれからリュウに枕のように体を横たえた。ケンが顔を上げた。「初めてやったときのこと、覚えてるか」 

リュウはその夜のことを思い出した。剛拳が数日留守にする予定の数日前ケンはそれまでと様子が変だった。師匠が去った夜、布団でリュウに倒れ込み自分の気持ち(←ホルモン)を告白し実行に移したかったのだ。特に当時のケンのいらだちを思い出し思わず笑ってしまった。その夜、楽しむどころか様々な体位を試したりぎこちなく触れ合ったりして過ごした。ケンは自分は女性と十分に遊んできたのでもうすべてを知っていると思っていた。しかし、リュウに対しては自分にとって挑戦であることを認めた。

 

あっ

ケンはまた「挑戦」を感じているのだろうか?

しかし、なぜ?

 

心配そうな顔をしたリュウが、まるでケンが自分の心を読んだかのように思わず口走った。「油(←ローション)がどれほど重要かはもうわかっている。今さら何が問題なんだ?」

ケンはリュウの言葉に困惑して目をしばたいた。ケンが感じていた緊張は笑顔で消え去った。「え?いや、そんなんじゃねえよ」

リュウは眉根を寄せた。「教えてくれないと何が問題なのかわからない」

「それだよ、それ!」ケンは両手を上げて身を乗り出した。

リュウは困惑した子犬のような目でケンを見上げた。ケンは肩を落としてとろけた。

「お前のことを誰よりもよく知っている。でも今日は何を考えているのかわからない。こんなに長い間会っていないからかな…」

ケンはリュウの目を見つめた。「まるで急いでいるみたいだ。本当にやりたいのか?」

リュウの頭の中ではその馬鹿げた質問に対する反論が次々と浮かんでいた。

もちろんさ! 一緒に過ごせる時間は、どんな瞬間も大切にしている。俺の親友であり、最大のライバルであり、大切な存在だ。いつも他人のことを考えていて、自分のことはあまり気にしていない。今だって俺のことが心配なんだろ! 

実際には、0.2秒後にはリュウは「もちろん」と口に出して言うことしかできなかった。

ケンは負け惜しみの笑いを浮かべた。リュウの表情をじっと観察しもう一度彼を読み取ろうとした。

「たぶん、そうなんだろう。でも、あの時は、信じられないような表情や声をあげていた。オレは、自分が正しいことをしているような気がした」彼は手を挙げ、親指をリュウの唇に触れさせた。

ケンはリュウの男根が自分の腹部に激しく痙攣しているのを感じたことを思い出した。突かれるたびに驚いて目を見開き、可愛い乳首を吸うと背中を弓なりにし、赤く火照った耳をくすぐるリュウの喘ぎ声を何度も聞いた。ケンは、リュウの頬が深紅に染まり、目がうっとりと見開かれ、口が大きく開いているのを覚えている。

ケンは親指を唇の間に押し込み、リュウは素直に口を開け、ケンは平らで濡れた舌に押し当てた。「またそんな顔をさせるほど、満足させられるようになりたい」

「それとも」リュウの口を離した。「…もしかしたらお前はオレから隠れようとしているのかもしれない。もう、あのストイックなプライドは…」

「だから…」ケンは体重を移動させた。

ケンは座ったまま、リュウの太ももを自分の方に引き寄せた。「新しいことを試してみる必要があるなら!」

ケンは、足を大きく広げてリュウの身体の上にしゃがみ込み、膝が床にほぼ触れるほどだった。ケンは太い先端をリュウの穴に戻し、中に戻ろうと焦った。

「あ… あぁ⁉︎ ケン…⁉︎」

リュウは体を起こそうとしたが、ケンはしっかりと床に押し付けたまま激しく腰を落とした。 ケンも驚きのあまり顔を歪めたがこれほど奥まで入ったことはなかった。 深く突くたびにパンパンと音が響いた。

「あぁ…あっ…!」 リュウは漏れる呻き声を抑えることができなかった。 寺の他の住人に聞こえるかどうかなど考えもしなかった。

リュウは身動きを止めこの体勢では何もできないと諦めた。ケンは何度も何度も、リュウの狭い穴に貪欲に突き刺さった。リュウは、熱く太いちんぽが、潤滑油で滑らかにした自分の狭い壁を無理やり押し広げているのを感じた。

リュウは上を見つめ自分の長い男根が目の前で揺れ、先走り液が顔に滴り落ちそうになっているのに気づいた。彼はそれを握りゆっくりと撫でて、それを固定した。熱いしずくが額に落ち、身じろぎした。

「くそっ…」ケンは小声でつぶやいた。

リュウの壁がケンの男根を離したくないように感じられ愛液を今すぐにでも欲しがっているように感じられケンは息をのんだ。男根を引き抜くと湿った吸い上げるような音がしまた彼が男根を押し入れると肌がぶつかる音が響いた。

ケンはいつも主導権を握っていた。新しい体位を試したいかどうか尋ねてくることもあったが…

リュウはケンを見上げぎらついた目と合った。

ケンは急にこんな風に俺を犯したりはしなかった。

リュウは自分の無遠慮さに微笑んだ。ケンは気づいた。

興奮する。挑戦を受けて立ちたい

リュウは体を動かそうとしたが布団にしっかりと固定されたままで動けなかった。ケンは足首をつかんでバランスを取りながらさらに上に這い上がっていった。ピシャリという音に代わって濡れた肌と肌が触れ合う音が響いた。まだ何もできない、もどかしい…動きたい!足を絡めたい!熱い先走りがまた頬を打った。

リュウの微笑みが険しい表情に変わり鋭い視線を向けてきた。 ケンは気づき、身をすくませた。

ケンに何度も突かれることしかできないことを悔しいが受け入れた。 抑えようとしていた感覚が再び襲いかかってきた。

ん? いつの間にこんなに顔が熱くなったのだろう…耳まで熱い。全身に玉の汗が浮かんでいるのはいつの間に? 

口から涎がこぼれ落ちるのを感じるが拭う余裕もなく、ただひたすらに男根を擦り続けることに集中している。そして、ケンが太いちんぽを中へ入れる度にまるで痒いところを掻くように内壁を擦り、快感の波となって全身を駆け巡るのを感じていた。

「……」リュウはついに思考を手放し、股間の熱が膨れ上がった。

リュウの足首から膝の裏に手を回し足をさらに押し下げた。リュウのつま先は床に触れていた。リュウは呻き声のような声を上げた。リュウが自分の手の動きを繰りを速めているのを見て、「ねえ……何を考えてるの?」と尋ねた。

リュウの目は黒いまつ毛の間を素早く動いた。「オっ…俺…あぁ…」リュウの口は大きく開き思考も言葉もほとんど出てこなかった。

睾丸は解放を求めていた。しかし、リュウはそうではなかった。睾丸を陰茎に近づけるように手の動きを繰り返しゆっくりにしケンに懇願するような目で見つめた。

待って、待って、まだイキたくないっ…!

空いている手でケンの腕を掴む。目は焦点が合っていない。

「ケン…」

一瞬、リュウは目を集中させることができた。ケンが自分を見つめているのが見えた。

「まだイッちゃだめだ」とケンが命じた。

「でも…」とリュウが懇願した。

突然、心に二人の若かりし頃がよぎった。同じ感情の高まり同じもどかしさ。まだイッてはいけないと言われたのだ。体位は違えどケンはやはり顔を突き合わせていた。長い髪が顔の半分を覆い顔は硬直しまた絶頂を我慢しようとしていた。顔に浮かんだかすかな微笑。リュウは「なぜダメなの?」と聞きたかったが、 しかし、代わりに従い、欲求不満そうな顔をした。ケンは思わず笑いをこぼし心を読んだかのように理由を答えた。

「一緒にイこう」

現在、リュウは顔を上げ、若ケンが低い声で囁くのを見て目を見開いた。

何が起こっているのか理解する間もなくリュウの親指と指が腺を圧迫し熱い精液が指の間から顔とおっぱいに飛び散った。 さらに精液を搾り出そうと思った瞬間鼻と下唇に新たな熱い液体の波が飛び散った。 リュウは驚きの声を上げ目を細めて見上げると若ケンが自分の上に覆いかぶさりさらに射精しているのが見えた。

リュウは自分の男根を握りしめ残りの精液が手のひらに滴り落ちるのを感じた。外ではケンが荒い息遣いを立てているのが聞こえコオロギの鳴き声も聞こえた。突風が木々を揺らす音も聞こえた。リュウがまばたきすると上に崩れ落ちていたケンが再び元のケンの姿に戻っていた。リュウは目を凝らして確かめた。

ケンは自分のしたことを振り返った。リュウは顔を真っ赤にして大量の精液が顔に光り輝き太い首と隆々としたおっぱいを伝わった。

ケンは横に転がり不自然な体勢から急に痛みを感じた。「どうしたのかわからない。すまん」

リュウは首を振ることさえできなかった。自分が置かれている現実を受け入れようとしていた。

天井を見つめて固まっているリュウを見たケンは訳が分からなかったがリュウが精液を大量にかぶって固まっているのだと思い近くにあったティッシュボックスに素早く手を伸ばした。ティッシュを慌ただしく引っ張る音でリュウは短い瞑想から我に返った。そして、緊張した笑いを浮かべた。

またしてもケンの心を読んだかのように思い、ようやくケンに質問に答えた。「ああ、あの夜は楽しかった」

ケンは言葉を区切り困惑して首をかしげた。そもそもなぜ苛立っていたのか、すでに忘れていた。「よ…かった?」

リュウは答えを額面通りに受け取り、満面の笑みを浮かべた。今夜は本当に勉強になった。

精液は今やねっとりと冷たく感じられたが気にしていなかった。ニヤニヤしながらティッシュをケンの手から取り上げた。

「うん。よかった」

 

END

 

読んでくれてありがとうございます!意味が伝わっていたらよかったです。

漫画にするつもりで書いたのですが、今年は漫画を描くのを休んでいます。乱文ですみません。でも、本当は漫画で描きたかったんです…!可愛いリュウの瞬間を描きたい!ケンに慌てさせられることしかできないリュウを描きたい! (笑) 他人から見るとおっとりしているように見えるけど、心の中ではめまぐるしく考えているリュウを描きたかった。 とても思慮深く、観察力があり、時には他人にも同じように感じてほしいと思っている。 ケンにとっては大きな損失だが、心を読むことができない。 だから、瞑想をたくさんするのかもしれない。